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                    作成:2008-07-08  改訂:2015-06-29
      例 リンク:つる植物に収録(:巻きつき :非巻き :地面)
乾果

果皮が比較的
うすく、乾燥して
いるもの
裂開果

成熟すると特定
の箇所で裂ける
もの

刮ハ(さくか

複数の心皮から
なり、複数の種子
があるもの
長角果 2心皮性の刮ハで間に隔膜があり長く縦に2片に割れるもの アブラナ属・オランダガラシ属・シロイヌナズナ属・ハタザオ属
短角果 長さは幅の2,3倍以下のもの イヌナズナ属・グンバイナズナ属・ナズナ属・マメグンバイナズナ属
胞背(室背)裂開刮ハ 心皮背面の中央線にそって裂けるもの ウメバチソウ属・スミレ属)・アセビ属・ドウダンツツジ属・トチノキ属・
イグサ属・ユリ属、
ラン科( 
胞間(室間)裂開刮ハ 心皮ごとにその境界で裂けるもの オトギリソウ属・ヤナギ属・サクラソウ属・センブリ属・ツツジ属・ホツツジ属
ユキノシタ属(3
胞軸裂開刮ハ 心皮の背面および心皮間の隔壁が縦裂するもの ミゾハコベ属・ヒオウギ属
蓋果(がいか)・横裂果 横に割れて上半分が蓋のように開くもの オオバコ属・ゴキヅル属)・ネナシカズラ属)・ルリハコベ属・スベリヒユ
孔開刮ハ・孔刮ハ・有孔刮ハ 先端や側壁に孔があくもの ケシ属・キキョウ属・ツリガネニンジン属
横裂胞果 →果皮は1個の種子をゆるく包み、横に割れるもの アオゲイトウ・ケイトウ属・ハリイユ・ホソアオゲイトウ
袋果(たいか →1心皮からなり、向軸側あるいは背軸側のどちらかで縦裂するもの シキミ科・モクレン科・オウレン属)・トリカブト属)・ボタン科・シモツケ属
豆果(とうか
莢果
→1心皮からなり、背腹両側で縦裂するもの 大部分のマメ科  
閉果

成熟しても裂開
しないもの

痩果(そうか →1心皮からなり、1種子を含むもの、一見種子のように見える イラクサ科・カラマツソウ属・キンポウゲ属()・センニンソウ属
オランダイチゴ属)・シモツケソウ属・
ヘビイチゴ属
下位痩果
菊果
→複数の心皮からなり、子房下位で果皮が萼筒と癒合するもの。
偽果の一つ。1種子を含み、一見種子のように見える点では痩果と
同じで、単に
痩果として扱われることも多い
オミナエシ科)・マツムシソウ科・キク科
穎果(えいか
穀果
→2,3心皮で1個の種子を含み、果皮と種子が癒合し互いにはず
れないもの
イネ科
胞果 →2,3心皮性で、果皮は種皮と分離してゆるく1種子を含むもの。
横裂する場合は上記の横裂胞果
アカザ科・アオビユ・イヌビユ・イノコズチ属
堅果(けんか →複数の心皮からなり、果皮が木質になって、1個の種子を含むもの カシ属・ブナ属・クリ属・ハシバミ属
小堅果 →堅果の小粒のもの。痩果に含める場合もある カバノキ科・タデ科)・カヤツリグサ科
分離果 →1個の果実が縦にくびれて複数の分果に分かれるもの。分果は
1種子を含み、裂開しない
カエデ科・シソ科 )・ムラサキ科
双懸果 →1個の果実が縦に2つに分離し、ぶら下がるもの セリ科
節果(せつか
分節果・節莢果
→分離果の一つで、莢が縦に連なったいくつかの部屋に仕切られ
て分果をつくるもの。分果は1種子を含み裂開しない
イワオウギ科・クサネム属)・ヌスビトハギ属・モダマ属などのマメ科
翼果(よくか
翅果
→果皮の一部が花後に成長し、翼になるもの。果実の本体の形状
は問わない
フサザクラ属・ニレ科・カバノキ属(小堅果)・カエデ科(分離果)・クロヅル属()・
トネリコ属
液果多肉果

少なくとも中果
皮が多肉質ま
たは液質で水
分を多く含み、
裂開しないもの
漿果(しょうか)
真正液果

内果皮も中果皮
も多肉質または
液質のもの
単漿果 →1心皮のもの マツブサ科)・メギ属・ヒイラギナンテン属・ミヤマトベラ属
複漿果 →多心皮のもの。ふつう単に漿果という ブドウ科)・スノキ属)・ナス属 )・ホオズキ属・シオデ属)・スズラン属
ミカン状果
柑果
→多心皮からなり、油胞細胞を含む緻密な外果皮、白色の海綿状
の中果皮、膜質の内果皮および内果皮に生じた果汁に富んだ毛を
もつもの
ミカン科ミカン連
ウリ状果
瓠果
→3心皮からなり外果皮は花床筒と癒合して硬化し、中・内果皮は
多肉質で内部に海綿状の広い胎座が発達し、多数の種子をもつもの
ウリ科トウナス連カラスウリ属)ほか)
核果
石果(せきか
  →本来は1心皮性で1種子を含み、内果皮が木質化して核となった
ものをいう。しかし、ふつう似た形状を示す果実を広く核果と呼ぶ
サクラ属・ウルシ属)、センダン(心皮4〜5個、核1個で4〜5室)
モチノキ科(心皮3〜5、核3〜5、各1室)、
イボタノキ属・モクセイ属(心皮2、核1、2室)、ミズキ科・ガマズミ属・
スイカズラ属)・ニワトコ属(偽果皮を含むので厳密には下位核果というべき・・・)
小核果小石果   →果実も核も小粒で1心皮性のもの。集合果をつくる キイチゴ属
 上記との分類は?
単花果
単果
偽果 ナシ状果 花托が肥大するもの バラ科ナシ亜科
  がく筒の基部がくびれて、子房を包み漿果状に肥大するもの グミ属
がく裂片が肥厚して中の刮ハを包むもの シラタマノキ属
がく筒が成長して中の痩果を包むもの キンミズヒキ属・ワレモコウ属・ハゴロモソウ属
単花果
集合果
真果 集合痩果   キンポウゲ属・イチリンソウ属・ダイコンソウ属・キジムシロ属
集合袋果   シキミ科・モクレン科・オダマキ属・ヤマグルマ属・アケビ属(1)
集合漿果 多数の漿果が集合したもの サネカズラ属)・マツブサ属
集合核果
キイチゴ状果
多数の小核果が集合したもの キイチゴ属
偽果 バラ状果 壺状のがく筒(花床筒)が肥大したもの。内部に多数の骨質の
痩果がある
バラ属
イチゴ状果 花托が肥大して液質になり、その表面に多数の痩果 オランダイチゴ属)・ヘビイチゴ属
ハス状果 多数の堅果が海綿状に肥厚したジョウゴ形の花托の孔の中に
1個ずつ埋まるもの
ハス科
多花果
(複合果)
偽果 ストロビル 痩果または小堅果が乾燥した螺旋状に配列した果苞の腋にあり、
果序全体が球花状になるもの
カラハナソウ属)・カバノキ属・ハンノキ属・シデ属
クワ状果 多肉質または液質の多花果。一つ一つの果実はがくが肥厚して
痩果を包んだ偽果である
クワ属・カジノキ属)・ハリグワ属・パイナップル
イチジク状果 壺状肉質の果序が成熟したもの。中に多数の痩果がある。 イチジク属(2