HOME SITE 用語 茎に関連する用語 3.茎の習性 図説植物用語事典 八坂書房 2008-07-04 改訂:2012-08-29 用語(花−性型) 用語(果実) 一つの花から出きる果実の数 つる植物の巻き方向 巻きひげの巻き方 |
図鑑によって右欄の例が異なるものがある、匐枝と走出枝を区分けされていないなど?。 | 例 赤色青色文字:つる植物に収録 | |||
(1)地上茎 地表面から 上にある茎 |
1)主茎の性質 | 直立茎 | ||
斜上茎 | 地際から斜め上に伸びる茎。 | チャボガヤ・ハイイヌガヤ・ユキツバキ・ネマガリダケ | ||
横臥茎 | 基部では直立ないし斜上し、上部は湾曲して地表をはう茎。 | ハイマツ | ||
傾伏茎 | 地表を長くはって伸び、先が立ち上がる茎(匍匐茎に含める場合も)。 | スベリヒユ・カキドオシ・ツルアリドオシ・クマノギク | ||
平伏茎 | 全長にわたって地表をはう茎(匍匐茎に含める場合もあり)。 | コガネイチゴ・テングノコヅチ | ||
匍匐茎 | 全長にわたって地表をはい、かつ、節から十分な根を下ろす茎。 | フタバアオイ・タカネイワヤナギ・ヘビイチゴ・ニシキソウ・カタバミ ・チドメグサ・ジシバリ・シバ |
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巻きつき茎(つる植物) | つるになって支柱に巻きついて伸びる茎。 | |||
よじのぼり茎(つる植物) | 巻きひげや付着根を出して他物にすがりついて伸びる茎。 | |||
2)枝の性質 | 匐枝 (匍匐枝・ストロン) |
草本植物において、主茎の基部の節から出て地表を水平方向 に伸びる枝。一つ以上の節があり、節から根を下ろし、普通葉や 花序を伸ばし、節間がちぎれると独立した植物になる。先端の芽は、 ロゼットや葉束をつけて、やはりちぎれて独立する。 |
ネコノメソウ属、ツルキンバイ・ツルキジムシロ・ヒメヘビイチゴ・ カキドオシ・ラショウモンカズラ・ムラサキサギゴケ |
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走出枝 (横走枝・ランナー) |
匍匐枝と同じように水平に地表をはって伸びる枝。節には鱗片葉 または小型の普通葉はあるが、節から根を下ろさず、先端の芽か らだけ子株をつくる。 |
ハイキンポウゲ・ユキノシタ・オランダイチゴ | ||
3)茎の変形 | 茎巻きひげ | 葉巻きひげ(下記)の対語、茎(枝)が変形して巻きひげになったもの。 | ブドウ属・ヤブガラシ属。巻きひげと対生しない葉1つと巻きひげと 対生する葉2個が交互に並ぶ |
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巻きひげの枝の先が吸盤。 | ツタ属 | |||
茎針 | 樹木において、茎(枝)の頂端分裂組織が枯死して木化し、 針状または鉤状になったもの。 |
ウメ・ズミ・ボケ属・ナワシログミ・クロウメモドキ・(ナギイカダ:葉状枝) ・(クコ)・サイカチ(よく分枝する)。 |
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扁茎 | 茎(枝)が扁平になったもの。 | カンキチク・ウチワサボテン・カニサボテン・シャコバサボテン | ||
葉状茎(葉状枝・仮葉枝) | 一見葉のように見える扁茎。 | (ナギイカダ)・モクマオウ科・クサスギカズラ属 | ||
多肉茎 | 貯水組織が発達し、肥厚した茎。 | サボテン科・トウダイグサ属(一部)・アッケシソウ属 | ||
短縮茎 | 草本植物において、ロゼット植物のように、節間が極端に短縮し、 多数の根生葉を生ずる茎。木本植物では短枝に相当する。 |
スミレ属(無茎種)・キッコウハグマ・タンポポ属・マツヨイグサ属 ・マツムシソウ属 |
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帯化(石化) | 茎の一部が異常に扁平になる現象。奇形。茎に多数の花や葉。 | マツバラン・ソテツ・スギ・ブナ属・ヤナギ属・トネリコ属・キク属・ アキノノゲシ・タンポポ属(花茎) |
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(2)地下茎 地表面から 下にある茎 |
根茎 地下にある普通茎のすべて (球茎・塊茎・鱗茎などの特 殊茎以外)根のように見えて も、鱗扁葉や普通葉をつけ、 脱落後には葉痕を残す。 アオネカズラ・ノキシノブのよ うな着生植物の横走する茎は、 地下にはないが根茎として扱 われる。 |
一次根茎 | 終始地中にあるもの。 | 越冬芽は地中。ミヤマイラクサ・(サクラタデ)・ギボウシ属・ナルコユリ属 |
二次根茎 | 地上茎の一部であった器官が地中にうずもれて根茎に移行するもの。 | 越冬芽は地表または地上。カラハナソウ・ミヤマキンバイ・ ショウジョウバカマ |
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横走根茎 | 水平方向に伸びるもの。 | ミヤマイラクサ・ミヤマキンバイ・ナルコユリ属 | ||
匍匐根茎 | 横走根茎の中で節間が長く、一見匐枝状を呈する場合。 | アオネカズラ・ハルユキノシタ、モミジガサ・ヤチアザミ・サンカクイ ・オギ・ガマ |
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直立根茎 | 垂直方向に伸びるもの。 | シシウド・リンドウ・ショウジョウバカマ | ||
地下匐枝? | ||||
単一根茎 | 横走根茎・直立根茎・匍匐根茎・地下匐枝?などの一つをもつもの。 | |||
複合根茎 | 直立根茎の下方の節から匍匐根茎を出す。 | モミジガサ・カニコウモリ・ウスゲタマブキ・ゴマナ・ヤチアザミ | ||
根茎と地下匐枝?をもつ。 | ムカゴイラクサ・ミヤマカタバミ・ウシタキソウ | |||
根茎と特殊茎をもつ。 | ユリワサビ(小鱗茎)・ウバユリ(小鱗茎)・コオニユリ(鱗茎) | |||
特殊茎 | 球茎 | 地上茎の基部につくられ、ほぼ球形に肥厚した地下茎。 | エゾエンゴサク・イシモチソウ・テンナンショウ属 | |
塊茎 | 地中にあって不定形に肥大した地下茎。 | ジャガイモ・ミヤマタニタデ・エゾシロネ | ||
珊瑚状地下茎 | 根茎の節に1〜2個のむかごができるもの。 | スギナ | ||
念珠茎 | 輪状にくびれて数珠状になった塊茎。 | チョロギ | ||
鱗茎 | 地下茎の中軸に肉質の鱗片葉が多数密生し、球形を呈するもの。 | ウバユリ・クロユリ・ネギ属・ユリ属 | ||
小鱗茎 | 1個体に主鱗茎や根茎の他に、複数の小型の鱗茎がつくられる場合。 | オオユリワサビ・ウバユリの開花株・ユリ属の子球 | ||
偽球茎 (偽球・偽鱗茎) |
ラン科植物において、地上茎や花茎の一部が肥大して貯蔵器官 となり、一見球茎のようにみえる器官。一般に地表にあって、中に は緑色を帯びて光合成をおこなうものもある。 |
複数の節間からなるもの−コクラン・トケンラン | ||
1つの節間からなるもの−ムギラン・ミヤマムギラン | ||||
1つの節間の一部にすぎないもの−ジガバチソウ・ホザキイチヨウラン | ||||
用語 葉に関連する用語 2.特殊な葉 |
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(7) 葉の変態 |
葉針 | 葉全体または小葉や托葉が硬化して鋭い突起に変形し、光合成の機能も消失したもの | サボテン類・メギ・ヘビノボラズ | |
托葉針 | 托葉起源 | ニセアカシア | ||
葉巻きひげ | 葉身 | 上部の葉の先ないし葉全体 | バイモ | |
葉の先 | トウツルモドキ | |||
小葉 | 頂小葉または頂小葉を含む複数の小葉 | レンリソウ・イタチササゲ・カラスノエンドウ・クサフジ | ||
托葉 | 托葉 | シオデ属 | ||
葉柄 | 葉柄や小葉柄 | ボタンヅル・カザグルマ | ||
捕虫葉 | ウツボカズラ・巻ひげを兼ねる | |||
貯蔵葉 |